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ガスケットの製造(加工)について

■発行日: 2015年5月1日発行  NO.03-15

新シール概論(1)ガスケットの製造(加工)について

今回は、ジョイントシートのようなガスケットの製造方法(打ち抜き)を見ていきます。
基本的には、市販しているジョイントシートの素材は規定厚さの大きなシート状のものが多い。
ユーザでは、それらの材料を購入して、加工して使用する場合もありますが、メーカでユーザの図面を基に加工して納入する場合(一番多い)もあります。
その加工方法には、次のものがあります。

1) 簡易刃型を使用する方法

呼び名も業界ではトムソン刃として有名です。レーザー加工によって、ベニア合板に図面通りのスリットを入れます。
次に入れたスリットに沿って、トムソン刃を曲げて埋め込んだものが、簡易刃型(トムソン型)です。
数が少ない場合には、コスト的にも有利ですが、数が多いと鍛造刃型を使用します。(コスト面では不利ですが、寿命が長いというメリットがあります。)

図1 簡易刃型(トムソン型)例
図1 簡易刃型(トムソン型)例

2)カッティング・プロッタ

パソコンで、CADの図面を描きます。プロッタのテーブルに使用するシートを置きます。このテーブルの下部からエアーによる吸着装置が付いているので、シートはテーブルに固定されます。
CADで書いた図面をプロッタに指示しますと、プロッタのヘッドが動き、自動的に材料をカットして製品が出来ます。
図2にプロッタの例を示します。

図2 カッティング・プロッタ例
図2 カッティング・プロッタ例

この方式を使用すれば、図面さえあれば、1枚から製造できるメリットがあります。またサンプルがあれば、それから製造できます。(図は速水パッキング製造株式会社のHPのものを使いました。)
最近のニュースでは、移動式ガスケット加工設備を備えた車ができたのと記事もあります。

図3 ニチアス社の移動車の写真
図3 ニチアス社の移動車の写真

便利になってきました。(続く)

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