シールとメンテナンス(5)
2018.12.01
■発行日:2018年12月1日発行 NO.03-58
新シール概論(2)シールとメンテナンス(5)
5. シール製品の交換時の治具について
- 5.1 治具の現状と役割(続き)
いずれしても、治具は容易にシール製品を取出し易くしたり装着したりしやすくするためと同時に、機器に傷などを防止する重要な役割を持っています。
Oリングなどの治具と寸法を図2,3に示します。また図4,5に実際に取出しの治具を使用した例を示します。
図2 Oリング取出し治具例
図3 Oリング取出し、装着治具の寸法例
図4 シリンダからのOリング取出し例
図5 ピストンヘッドからのOリング取出し例なお、図2~5はNRI,Report 4809 C.J.Sandwith「O-ring installation for underwater components and application」 1982 が出典元です。
- 5.2 シール製品の取出し及び装着時の注意事項
- 1) 分解点検作業では、シール製品は100%交換を原則とすること
- 2) 使用するシール材質は、梱包及び包装の識別または部品別マークなどにより、誤って装着されることのないように識別をすること
- 3) シールの取り扱いについて、次の事項を順守すること
- a) 有害な傷、バリ、かえりなどがないことを入念な点検
- b) リップをもつシールの保護
- c) バックアップリングを使用する箇所とその位置の確認、逆に入れると機能しなくなる。
- d) シール製品では、方向性のある製品があるので、必ず方向を間違いないようにすること。できる限り、機器メーカーの組立図を見ながら組み立てることが肝要です。
(続く)
お問い合わせフォーム