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その他のシール製品(メタルOリング)(4)

■発行日:2018年6月1日発行  NO.03-52

新シール概論(2)その他のシール製品(メタルOリング)(4)

 

5.メタルOリングの選定方法(続き)

 

表2 被覆材料の特徴
材料 特徴
耐食性流体用、なじみが良い、耐酸性良好
耐食性流体以外の標準仕様、300℃以下では金と同等のシール性能
ニッケル 高温用、真空用ではフランジ面の超仕上げが必要
インジュウム 低温用、軟質でめっきでは最も低締付力が可能
PTFEコーティング 極低温や低温と室温とのヒートサイクル用途に最適、化学的に安定

なお、標準被覆厚さは40μmです。

 

6.メタルOリングの形状
図2にメタルOリングの標準の形状を示します。

図2 メタルOリングの形状
図2 メタルOリングの形状

 

  • 1) 仕上げ方向(筋目)は図2のように円周方向に沿っていること。なお、この範囲は30°以上(両面)です。シール面の表面粗さはRa0.4が要求されています。
    このことは、メタルOリングの使用がフランジ用専用であり、シール面が限定されていることからこのようになっています。
  • 2) この表面仕上げは、一般に使用される場合にも、表面被覆する場合にも適用されます。
  • 3) メタルOリングの場合には通常のゴム製Oリングと異なり、外径が基準となっている点に注意が必要となります。太さは通常Waが該当します。
    以前に製造の規格で紹介したのですが、製造方法から均一な太さが得られないことから(円筒状の治具にチューブを巻きつけることら扁形となり易いためです)若干Wa>または=Wbとなります。

 

7.メタルOリングの使用例

図3 メタルOリングの使用例を示す。

図3 メタルOリングの使用例
図3 メタルOリングの形状

 

(続く)

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