その他のシール製品(樹脂製オイルシール)(4)
2018.02.01
■発行日:2018年2月1日発行 NO.03-48
新シール概論(2)その他のシール製品(樹脂製オイルシール)(4)
続けて樹脂製オイルシールについて見ていきましょう。(三菱電線工業株式会社のカタログの紹介の続きです)
- 軸の取付け
軸の取付けではシールエレメントの先端方向から軸を装着する場合及び軸端にスプライン、キー溝がある場合は、図7のような挿入冶具を使用してください。またシール取付け時は、シールエレメント及び装着軸に密封対象流体を薄く塗布してください。
図7 挿入冶具例
ハウジング設計
- ハウジング寸法許容差
推奨範囲:JIS B 0401寸法公差及びはめあいの方式のH8 - ハウジングの表面粗さ
推奨範囲:0.8Ra - ハウジング穴加工
推奨形状は図8によります。
なお、内圧が掛かる場合は、必ずスナップリング等の抜け止め加工を行ってください。
図8 穴加工の形状
7. 保管及び取り扱い上の注意
- 製品の保管は、出来るだけ密封状態で保管してください。開封状態で保管すると、金属部分に錆や腐食が発生する恐れがあります。
- 直射日光は避け、冷暗所に保管ください。
- 保管中にシールエレメントが変形しないように注意ください。
重ね置きなどで負荷がかからないことが重要です。 - 落下や外部からの衝撃により、シールエレメントに傷つく恐れがありますので、取り扱いには注意ください。
- 食品又は医療機器関連に使用は基本的には向きません。
- 有害ガス発生が恐れがありますので、
焼却処分はしないでください。
以上のように一般シール製品としては、特殊なシールなために、これら注意事項が重要ですので、特別に記載しました。
いずれにしてもシールメーカに事前に設計を相談して進める製品です。(標準設計品ではないためです。)
(続く)
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