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有限要素法について(3)

■発行日:2012年12月1日発行  NO.02-52

新シール概論(52)(有限要素法について)

4.シールにおける利用方法

1)シールデザイン(続き)

次に現在の新しいシールデザインは次のようにFEAを使用します。

設計→FEA解析→仕様に 合否判定→(合格)→金型製作、→(不合格)→変更→設計→...

お分かりのように、従来の手法と異なり、最初から金型を作り、機能評価する方法が省略されていますので、トータル的には相当な時間とコスト面でも進化しています。
ただし、どのような製品の開発でも使えるかどうか別のことです。
しかしながら、この手法と開発結果を客先に提示すれば、安心材料にはなります。

2)有限要素法での実例の紹介

現在、多くのシールメーカのカタログや文献などでもこの手法を使った例が多く見られます。その中での例を見て行きます。

Oリングの応力分析(例)
Oリングの応力分析(例)

この図では、応力が多く掛かっている箇所は色が赤色の箇所で、一般的には赤系統の順で最後は青色が少ないことになります。見て解りますように、Oリングは中央部でつぶしが与えられている為にこの様な分布になります。
以前はOリングにつぶし代を与えるとその反力で次の波形になることを示していました。(下図の例)

Oリングにつぶし代を与えるとその反力で波形になる図

図の反力をゴムの内部で見たものが、前図の解析したものと言えます。

上の図は昔では色々の手段で計測していました。この内容は次回に説明します。
(続く)

 

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