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有限要素法について(4)

■発行日:2013年1月1日発行  NO.02-53

新シール概論(53)(有限要素法について)

4.シールにおける利用方法

2)有限要素法での実例の紹介(続き)

前号OリングのFEMの例を上げましたが、従来では、その反発力(接触応力とも言います)は調べる手段には光弾性を用いる、試験機(非常に小さい圧力油を導入できるスリット部を設けた特殊な試験機でシールの幅方向~前図では左右となります~を移動させながら圧力をかけて幾らまで加圧するかで判断する方法)、または応力感圧紙を用いる方法(次の図を参照ください)などを用いて実施してきました。

接触表面の色分布サンプル
接触表面の色分布サンプル

図では特殊なUパッキンでの接触応力を求める手段として感圧紙を用いて、実際にはその色と他の方法で圧力(既知)を掛けて色を出したものと対比する。
いまでは、その反発力をFEMで実施したものは次に図面です。

図 Oリングの接触応力FEM
図 Oリングの接触応力FEM

Oリングで体積圧縮を受けた例

往々にして、ハウジング断面積とOリングの断面積と比率が悪くてなることがあります。設計を間違った、流体による膨潤、温度による影響などを起こすとOリングが割れる現象が発生することがあります。このような近い例のFEMです。
そのような応力が発生していることが見える良い例です。

図 体積比率が悪い場合のOリングのFEM解析例
図 体積比率が悪い場合のOリングのFEM解析例

これらの図は各社のカタログや文献から引用しています。(続く)

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