一覧に戻る

有限要素法について(5)

■発行日: 2013年2月1日発行  NO.02-54

新シール概論(54)(有限要素法について)

4.シールにおける利用方法

2)有限要素法での実例の紹介(続き)

Oリングのはみ出し現象

ご存知のように、Oリングは相手面のすきまとOリングゴム硬さと使用する流体の圧力によりはみ出しが発生します。これをFEMで解析した例が下図の通りです。

図 Oリングの相手面のすきまとOリングのゴム硬さと使用する流体の圧力によりはみ出しが発生したものをFEMで解析した例

これらの例ではゴムの硬さ(強度)と圧力とすきまを変化させれば、はみ出しの出ない条件ができることにもなります。(図は三菱電線工業株式会社発行の技術資料のものをいずれも使用しています)

Xリングの例

図 Xリング 左側が圧力なし、右図が0.7MPaの場合

左側が圧力なし、右図が0.7MPaの場合

空気圧用単一パッキンの例

図 空気圧用単一パッキン 右図が上部より圧力が0.7MPa掛かった例

右図が上部より圧力が0.7MPa掛かった例ですが、お分かりのように、パッキンの変形状態や圧力の部分も変化しています。

Uパッキンの例

図 Uパッキン 左側が圧力なし、右図が5MPaの場合

これらの例から、使用状態で圧力が掛かった場合に姿勢の安定性は重要なシールのポイントでもあります。
図の中で、色が明るい場所ほど、応力が大きいことを示しています。(続く)

お問い合わせフォーム

 

個人情報保護方針