一覧に戻る

新シール概論(2)角リングについて

■発行日:2021年8月1日発行 No.03-89

時々ですが、質問で角リングの質問がありますので、以前にも一部紹介したのですが、再度説明します。

ここでの角リング(ゴム製)とはOリングの代替として利用されるものです。

現在、JIS規格や国際規格にありませんが、日本フルードパワー工業会の団体規格として存在しています。

JFPS 1005 油圧用角リングです。

(一般には市販されていませんが、工業会から購入はできますので、詳しい内容が知りたい人は検討ください。)

 この規格は、使用圧力25MPa以下の一般産業油圧機器の内圧専用フランジ部の密封装置に使用する角リング、並びにハウジング寸法及び許容差を規定しています。

 なお、ゴム材料は旧JIS B 24011B相当のニトリルゴム(硬さ90)を適用します。

 

1)角リングのハウジング寸法はJIS B 2401-2Oリング)の表4の固定用の平面フランジと同じ寸法と許容差を適用します。

  ただし、溝底の丸み(r)は角リングの場合はR0.4以下にします。

2)角リングの寸法・形状は次の通りです。

各コーナはシャープでない程度となります。(糸面取り程度)

3)ハウジング

4)ハウジングと角リングの関係

なお、基準は外径寸法をベースになります。

5)各寸法の許容差は省略しました。なお、従来のOリング(Pシリーズ)と比較しますと、若干つぶし率が下がっています。これは角リングの形状から来たものです。

6)特徴として、この平面用に角リングを使用することにより、Oリングと比較して圧力による移動やにじみ出る漏れが無く、良好である点です。

7)製法については、通常金型による方法の他にゴム製の厚肉チューブからの切削加工も可能になります。

8)その他として円筒面用途用でも別途設計は可能です。

 

FAX通信3年8月

お問い合わせフォーム

 

個人情報保護方針