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ゴム製品の製造(12)

■発行日:2015年2月1日発行  NO.03-12

新シール概論(1)ゴム製品の製造(12)

 

12 検査工程(続き)

 

1.寸法検査(続き)例えば、ダイヤルゲージでは測定荷重は約1N程度ありますし、ノギスでは、製品を挟み込み測定するために、力の掛け具合では、大きな力となります。ゴムの場合にはその力で変形するために、真の値を測定することが困難となります。
そのために、できる限り無負荷で測定が好ましいことにあり、投影による測定器などの使用が理想です。
しかし、実際には無理ですので、各測定で測定して、補正値を用いることが採用されています。
また重要なのは、測定する場所の温度です、ご存知でしょうが、金属と比較して線膨張係数が1桁程度大きいので、通常恒温室での測定が理想です。(ゴム物理試験が行われる温度23±2℃が望ましい:参考JIS K6250 ゴム―物理試験通則の6項)
ゴム以外の樹脂も同様です。
時々質問を受けるのですが、大口径のOリングなどの内径を測定する手段では、ノギスなどでは、至難の業です。従って、よい方法がないですか?
JISの規定はないのですが、通常取引なのではπ目盛巻尺が使用されています。Oリングの内径側に巻尺を沿わせて直読できるものです。直読できるよう内径に換算した目盛がつけられています。
このπ目盛巻尺は前に述べましたようにJISの規定ではないのですが、次のJISでは紹介されています。
JIS K 6330-1 ゴム及プラスチックホース試験法-第1部:ホース及びホースアセンブリの寸法測定の附属書1にあります。将来ISOにも提案したいとの趣旨が記載されています。
また実際には、断面がどうしても測定することが必要な場合には、やはり切断して、投影器などで測定します。
他方、合否判定する方法には、一種の通り止まり治具を作成して利用することもあります。

図12-1 π目盛巻尺の例(株式会社ファーステック社のカタログから)
図12-1 π目盛巻尺の例(株式会社ファーステック社のカタログから)
2.外観検査 通常用語で「外観は傷がなく、表面なめらかであること」などの指示がされていましたが、最近では数字で傷が欠陥の大きさを指示されてきています。(Oリングの外観では既に適用されています)
では、実際に実施されている方法は、傷や欠陥を個々に測定は難しく、検査員の感応による方法で行います。
しかし、ある程度はそれぞれの不良の限界の見本を作成してそれとの対比で行うが一般でしょう。(続く)