【凍結対策】工場の配管・バルブにおすすめの保温材・保温カバー

最終更新日: 公開日: 2025/10

全国的に冬の寒さが厳しくなる12月から2月にかけては、配管の凍結が起こりやすい季節です。
配管の中の水が0℃を下回ると氷になり、体積が膨張して配管に強い圧力がかかります。その結果、配管が破裂してしまうことも。
こうしたトラブルを防ぐためには、冬本番を迎える前の凍結防止対策が欠かせません。

本ページでは、配管凍結のリスクや原因、そして効果的な防止策についてわかりやすくご紹介します。

配管が凍結して生じるトラブル事例

配管の破裂リスク

気温が0℃を下回ると、配管内の水が凍って膨張し、内側から強い圧力がかかります。というのも水が凍って氷になると、体積が約9%膨張するためです。
この膨張が金属や樹脂の管を押し広げ、亀裂や破裂を引き起こすのが凍結トラブルの第一段階です。

特に屋外配管や流れの止まった配管では、短時間でも損傷が起きやすく注意が必要です。

修繕コストと生産ロスの拡大

配管が破損すると、修理や交換の直接コストに加えて、ライン停止による生産ロスが発生します。
設備の清掃や部品交換、復旧までの時間を含めると、被害は甚大となるリスクがあります。

凍結対策への初期投資は、結果的にこうした損失を防ぐ“最も安価な保険”になります。
事前の凍結対策こそ、最も効果的で安価な防止策といえるでしょう。

製造ライン停止による歩留まり低下

前述の通り、配管が凍結すると冷却水・洗浄水・原料の供給が止まり、製造ラインが一時的に停止することがあります。
この間に温度や湿度が変化し、品質のばらつきや不良率の上昇が起きやすくなります。
結果として歩留まりが下がり、同じ原料を使っても生産量が減少します。

さらに、再立ち上げ後もラインの温度調整や洗浄工程に時間がかかり、生産効率の低下を招くケースも少なくありません。
凍結は、単なる停止ではなく、製品品質やコスト面にも影響する“連鎖トラブル”なのです。

凍結が起こりやすい状況

配管の凍結は、下記のような状況で起こりやすいと言われています。一般的な目安となりますが、これらの条件下に曝される場合は、特に凍結防止対策が必要です。

外気温がマイナス4℃を下回る

気温がマイナス4℃以下になると配管内の水が0℃以下になり、凍りやすくなります。
ただし、風の強い場合や、断熱が不十分な場合は、外気温が0℃前後でも凍結が起こる事があります。

連続の真冬日

最高気温が氷点下の真冬日が続くと、凍結リスクが高まります。
日中も気温が0℃未満のままだと、地面や配管内部、貯水槽などが暖まる時間がないため、どんどん冷えが蓄積します。
通常は昼間に気温が上がることで一時的に解凍されますが、真冬日が続くと、内部まで凍るほど冷却されてしまいます。

長時間使用していないとき

水は、流れているときは温度が僅かに均一化するため凍りにくいのですが、静止しているときは凍りやすく、さらに氷が成長して配管を塞ぐ悪循環に陥りがちです。
そのため、年末年始の冬季休業など、長時間使用をしない場合は、特に断熱対策が必要です。

配管が屋外に露出している

外気温からダイレクトに影響を受ける屋外の配管は、凍結しやすいです。
特に、日陰・冷たい強風が直接当たる場所・冬は太陽が低く日射で温められない建物の北側などは、温度が下がりやすいため凍結リスクが高いです。

凍結対策の選択肢とは?

凍結防止対策と言っても具体的にどのようなことをすればいいのでしょうか。具体的な対策方法をご紹介いたします。

  • 水抜き
  • 設備を使用しないタイミングで配管内の水を完全に抜く方法です。理論上は最も確実でエコな方法ですが、実際には「毎回の作業が手間」「完全に抜け切らない部分が残る」といった課題もあるため、24時間稼働の工場では現実的に取り入れにくい面があります。

  • 水を流し続ける
  • 凍結しにくいように少量の水を常に流す方法です。比較的簡単に対策できますが、水道料金の増加や気温が低すぎる場合は凍結防止できない場合もあるため注意が必要です。

    弊社が注目した対策は、中でも「保温」

    配管の凍結防止といえば、上記で紹介したように水抜きや水を流しっぱなしにする方法が一般的です。
    しかし、手間やコスト面で課題もあります。
    そこで弊社が目をつけたのが、「保温」というアプローチです。

    配管やバルブを断熱材で覆い、外気温の影響を遮断して凍結を防ぐ方法です。
    日常的に使用する設備を止める必要もなく、省エネルギーで効果を発揮できるため、設備保護とランニングコストのバランスを両立できます。
    また、水抜きなどと比較し、一度取り付けるとそのままにしておけるため、日々の対策に手間を取りません。

    工場配管凍結対策におすすめのクルムダン®

    保温カバー「クルムダン」

    凍結防止対策として、弊社では着脱式保温カバークルムダン®をおすすめいたします。
    配管やバルブをより効率的に保温でき、現場での扱いやすさにも優れた製品です。

    着脱簡単保温材 クルムダン®とは?

    クルムダン®は、グラスウールなどの断熱材をガラスシリコンクロスなどの表面材で覆った保温カバーです。
    面ファスナー・紐で固定するだけのシンプルな構造のため、工具を使わずに簡単に取付け・取外し可能です。

    クルムダン®の強み
    1. 安定した保温能力
    2. 断熱材をカバー内部に封入しているため、外気や湿気の影響を受けにくく、保温性能が長期間安定します。
      また、断熱材が露出しないため崩れて性能が落ちる心配がありません。

    3. 優れたメンテナンス性
    4. シンプルな構造で、工具無しで着脱が可能です。
      繰り返し使用でき、点検や修繕のタイミングを現場の判断で柔軟に決められるため、手間やコスト削減にもつながります。

    その他の保温方法と比較すると‥

    • 板金工事
    • 一度施工すると、点検やメンテナンスのたびに業者への依頼が必要になり、手間や費用が大きな負担となります。

    • ラッキング
    • 点検時に保温材を取り外すと復元が難しく、仮に戻しても見た目が悪くなりがちです。

    • グラスウール直巻き
    • 剥き出しで巻くと湿気や雨水を吸収し、本来の断熱性能を発揮できません。
      取り外すたびに繊維が崩れてしまい、再利用や再現性は低いです。

    オーダーメイド品も製作可能


    受注生産のため、規格サイズのバルブ・配管はもちろん、特殊な形状の設備や大型機器に合わせてオーダーメイド製作が可能です。
    「点検口を追加したい」「特殊サイズの機器に合わせたい」など、ちょっとした仕様変更にも柔軟に対応できます。

    最後に

    ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
    「昨年凍結してしまったので、今年は何か対策したい」とお考えのお客様から、毎年ご相談いただいく製品がクルムダン®です。
    是非一度、以下のお問い合わせフォームよりご相談いただけますと幸いです。

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