暗所作業での安全対策として使用される安全ベストの、安全対策として適切な選び方のポイントをまとめました。選び方によっては防げる事故の範囲が変わってくるかもしれません。おすすめの商品も紹介しています。
安全ベスト(高視認性安全服)/LEDベストとは
安全ベスト(高視認性安全服)とは、主に夜間や交通量の多い場所で作業者の存在を他者に知らせ、安全を確保するために着用されるベストです。昼夜問わず視認性を高めるため、蛍光色の生地や反射材が使われているものが多く、別名「反射ベスト」「ポリスチョッキ」「夜光ベスト」などとも呼ばれます。
安全ベストの規格
安全ベストは、JIS規格とEN規格で規格が定められており、内容は下記の通りです。
【JIS規格(日本産業規格)】
日本の産業製品に関する規格や測定法が定められた日本の国家規格で、製品やサービスを標準化する事を目的としています。基本的に適合は任意ですが、法規に引用されたものは強制力をもちます。
安全ベストについては、2015年10月に高視認性安全服のJIS T 8127が発行されました。作業の危険度によってクラス1~3に分けられ、クラスごとに反射テープの幅や配置が指定されています。
JIS T 8127は強制法規規格ではありませんが、安全対策のためにはリスクレベルに応じたものを選ぶ必要があります。
【EN規格】
欧州標準化委員会(CEN)によって制定された規格で、EU圏内の相互貿易の円滑化を目的としており、EU加盟国は厳守する必要があります。安全ベストについては、一般用途向けの「EN1150」と職務用途向けの「EN ISO20471」があります。
安全ベストを着用する場面
安全ベストを着用して行う作業は、主に安全性や視認性を向上させるために必要なものです。一般的に、下記のような状況で安全ベストを着用することが一般的です。
- メンテナンス/保守工事
- 製造現場
- 建設現場
- トンネル切削工事
- トンネル照明交換作業
- 軌道工事(鉄道業界の夜間線路補修)/軌道検査
- 警備
- 鉄道作業
- 建設/建築
- 交通誘導(工事現場など)
- 港湾荷役作業
- 物流倉庫作業
- 電気工事
- 農作業
- 牧場作業
- 夜間パトロール/登下校時や塾帰りの犯罪対策
- 夜間の散歩/交通量の多い場所
- ロードバイク(自転車)のナイトライド用ライト
- 災害対策
- 停電対策
- 釣り
- キャンプ
視認性と安全性を確保することが目的で、多くの危険が伴う作業での必須アイテムです。
安全ベストと一緒に使用する作業アイテム
作業環境に応じて、以下のようなアイテムを一緒に使用すると安全性や視認性をより高めることができます。
- 安全具:ヘルメットや安全靴、手袋や作業服など身の安全を守るための用具は必須アイテムです。
- 照明:安全べストは視認性が目的ですので夜間作業、暗所作業ではヘッドライトや懐中電灯、仮設照明が必要です。
- その他環境に応じて:安全具に含まれるかもしれませんが、粉塵や飛散物がある場所ではゴーグルやフェイスシールド、騒音環境では耳栓、有害な化学物質を吸うリスクがある場所では防毒マスクなども必要です。
これらのアイテムを一緒に使うことで、安全ベストの効果と相まって作業者の安全性が確保されます。
夜間や交通量が多いところで欠かせない安全ベスト
安全ベストは周りからの視認性を上げ、身の安全を守ってくれる大切な安全具です。安全ベストを着用していないと怪我や事故が発生し、労働災害(労災)になることもあります。
中央労働災害防止協会のHPで「反射ベストを着用し交通労働災害を防ぐ」という事例も紹介されていましたので、ぜひお読みください。
安全ベストの選び方
安全ベストを選ぶ際に考慮すべき点を4つご紹介します。
視認性
作業者の存在を認識してもらうため、視認性が良いものを選ぶ必要があります。
下記のような特徴があるものは、比較的視認性が高いです。
- 反射材の面積が大きい
- ライトが付いている
- 蛍光色が使われている
- コントラストの強いデザイン
明るさ
前述の視認性と同様に、作業者の存在を認識してもらうため、明るさが重要になります。
また、安全ベストを着用して作業を行う場合は、作業者の視界が確保できる十分な明るさが必要です。
フィット感(作業性)
適切なサイズものを着用していないと、生地が引っ掛かる、機械に巻き込まれる・挟まるなど事故となる可能性があり危険です。事故に至らなくても、フィット感が無いことが気になって注意が反れたり、作業の邪魔になれば作業効率が下がります。
そのため、適切なサイズのものや、サイズ調整可能なものを選ぶといいです。
また、適切なサイズのものを着用することで、反射材が正しい位置に保たれるため、前述の視認性向上にもつながります。
強度
着用環境や作業内容にもよりますが、強度のあるものを使うことで、安全面やコスト面にメリットがあります。
作業場所によっては、防爆・防水性能のあるものが求められます。
おすすめの安全ベスト【LED ハイブリッドベスト】
安全ベストはAmazonやモノタロウなどの通販やワークマンなどの作業関連用品店、ホームセンターなどで購入できます。その多くは、ライトなどに反射し自分の位置を知らせるというような反射テープ付のベストです。他にもLEDが付いたベストも発売されていますが、いずれも視認性重視のものです。
弊社が販売しているLEDハイブリッドベストは、明るいため高視認性だけでなく、夜間作業もできる安全ベストです。
LEDハイブリッドベストとは
LEDハイブリッドベストには、LED端子と高輝度反射材を使用しているため、周囲を明るく照らします。
着用者の1m先では最大200lxの照度が確保可能です。
100lx/200lxと切替可能なタイプもあるため、場所によって明るさを使い分けることが出来ます。
一般的なLED付ベストとLEDハイブリッドベストを比較すると、左側のLEDハイブリッドベストの方が、作業に向いていることが一目瞭然かと思います。※天井照明は点灯させず。
上記の通り明るいため、視認性も良好です。反射材も警察仕様のハイグレード品を採用しています。
ベストの前後にLED端子を付けているため、前方、後方、足元までも明るくなります。
他にも以下のような性能があります。
- 防雨機能:塩水噴霧試験に合格しており多少の雨の中であれば使用できます。
※ただし、大雨時や水没時には電気回路が破損する可能性があるため、ご使用を推奨しておりません。 - コードレス:充電式のリチウムイオン電池を使用しています。コードレスなので、つまずくリスクもなく、安全です。充電されていれば停電時などの非常時にも役立ちます。
明るい安全ベストを使用するメリット
LEDハイブリッドベストは反射材だけではなくLED端子が付いており、他の安全ベストと比較して明るいのが最大の特徴です。現状の安全ベストの機能で満足されている方も多いかと思いますが、明るいLEDハイブリッドベストを使用することで以下のようなメリットがあります。
- ハンズフリーで作業可
安全ベストだけでは明るさが確保できず、懐中電灯を併用しているケースも多いです。LEDハイブリッドベストは、ベストのみで作業ができるほどの明るさを確保できますので、ハンズフリーで暗所作業ができます。 - 360°明るい
作業時はヘッドライトをつけているケースも多いです。ヘッドライトは光の向きが決まっており、明るくしたい方向に顔を向ける必要がありますが、LEDハイブリッドベストは前、後ろと周囲を明るく照らせます。 - 仮設照明の運搬不要
仮設照明を設置し、安全バストを着用して作業する場合、作業場に応じて仮設照明を動かす必要があります。LEDハイブリッドベストは反射材だけが付いた安全ベストと違い、照明を着用しているような状態のため、作業場所を変える度に移動させていた仮設照明を動かす手間を無くすことも可能です。
1人でも十分明るくなりますが、複数人で同時に点灯させると、光が重なり空間を更に明るくすることが可能です。下記の写真は、弊社の地下倉庫で点灯させた場合のものです。
【LED ハイブリッドベスト】導入実績
●医療機器メーカー様
倉庫の暗所作業時にヘッドライトと懐中電灯を使用しており、スポットでは明るく照らせるものの足元が暗かった。
周囲を広く明るく照らせるものが欲しいなと思っていたところメールマガジンを見て、暗所で有効と思い購入した。
LEDハイブリッドベストだと広範囲で照らせるので、怪我の防止に役立つ。両手が空いて明るく照らすことができるのは魅力。
まとめ
どんな場面であっても、安全対策を徹底するに越したことはありません。
LEDハイブリッドベストを使うことで、安全対策だけでなく、作業効率の改善につながります。
商品の詳細は下記製品ページをご確認ください。
サンプル貸出サービスも行っております。気になる事がありましたら、下記お問い合わせフォームよりご連絡ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。