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Oリングとは

Oリングとは

断面がO形(円形)の環状パッキンで、溝部に装着して適度に圧縮し、油、水、空気、ガスなど、多種多様な流体が漏れるのを防ぎます。

Oリングの特徴

  1. 装着部分容積が小さいので、小さなスペースですみます。
  2. 構造が簡単であり、容易に取り外しが行えます。
  3. 材料の種類が多く、広い温度範囲(-60℃~+220℃)で使用が可能です。
  4. 両側からの交互圧力にもよくシール機能を果たすことができます。

Oリングのつぶし代と隙間について

つぶし代
運動用にOリングを使用する場合のつぶし代は、密封効果、しゅう動抵抗、圧縮永久歪などに大きく影響しますので、必要最小限におさえなければなりません。
運動用でとくにスピードの速い場合、潤滑条件が悪い場合などには、つぶし代を一般の運動用Oリングよりさらに小さめにしてください。


隙間
Oリングは、低圧の状態ではつぶし代により密封し、圧力が高くなるにつれて変形し、その緊迫力を増して密封します。
高圧になるとOリングは、ピストンとシリンダおよびロッドとスリーブとのスキマにハミ出しを生じ、損傷の原因となります。従いましてこのスキマは、できるだけ小さくなるよう設計してください。

 

Oリングの選び方

材質を選ぶ方法には多くの要素があります。まず使用環境として、温度、流体、圧力等がありますので、この条件を元にして選びます。
温度は下表にあります目安温度を参考にしますが、他の条件もある場合は余裕を持った帯域を選択してください。
流体について、下表に代表的な流体を表示してありますが、無い場合にはお問い合わせください。また、混合液、濃度の高い液体を使用する場合には、表示よりも厳しい条件となりますので、分からない場合にはお問い合わせください。
圧力は硬度、引張強さに関係します。一般的に高圧の場合には高硬度のものを選びますが、限界値を超えると破損の原因となりますので、目安として5MPa以上の圧力が掛かる場合には注意が必要です。10MPa以上になる場合にはご相談ください。

 


 

温度によるOリング選定ガイド

 

温度 適したOリング
高温(200℃以上) カルレッツ
パーフロ
テフロン被覆Oリング
テフロン™
メタルOリング
中温(100~200℃) フッ素ゴム
シリコーンゴム
EPDM
HNBR
テフロン被覆Oリング
テフロン™
低温(-50~100℃) 耐寒フッ素ゴム
NBR
シリコーンゴム
テフロン被覆Oリング
テフロン™
メタルOリング

 

Oリング交換の目安

基本的にOリングが著しく変形している時や著しく変質(硬化、軟化、膨潤など)した時、 Oリング表面にキズ、クラックが入った時は交換する必要があります。

 

Oリングの保存方法

  1. 直射日光のあたらない場所に保管してください。(紫外線と熱がゴムの劣化を早めます)
  2. 風通しが少なく湿度の低い場所で、湿気やカビなどを避けて保管してください。
  3. 冷暗所に置いてください。
  4. 高温の熱源に近いところには置かないで下さい。(熱によるゴムの劣化を早めます)
  5. 引っ掛ける、ぶら下げたりるなど、リングに応力がかかる状態での保管は絶対に避けてください。
  6. 包装を完全に行ってください。(ごみが付着したりキズがついたりするおそれがあります)

 

Oリングが漏れを防ぐのはなぜか

各種の油空圧機器に密封装置として組み込まれており、機器からの物質の漏れを防ぐもの、それがシールです。では、なぜシールが漏れを止めることが出来るかと言う理論を、非常に簡単なOリングを代表シールとして説明します。

 

Oリングの太さ:d2 mm
溝 深 さ:H mm とすると
左図のようにOリングにつぶし代が発生します。
Oリングのつぶし代=d2-H(mm)

 

 

Oリングにつぶし代を与えることにより接触圧力(反発力)が発生します。

この圧力によりシール(密封)することができることになるのです、したがって、つぶし代を増やす(溝深さ:Hを小さくする、またはOリングの太さ:d2を太くすることにより変えられる)ことや逆にすることにより減少できることも理解できると思います。
この接触圧力は、このつぶし代以外に使用するゴム材料の硬さを変えることにより変化させることもできます。
通常シールとしてはゴムの硬さは70が一般ですが、90にしますとこの接触圧力も大きくなります。

Oリングの場合、一般には硬さ70が使用されています。しかし、用途が固定用と限定されますと、硬さを90にすれば接触応力が大きくなり密封機能が良くなります。
また運動用では、密封機能と同時に抵抗力が大きくなると困る場合もあるので、硬さ70を使用します。
現在ゴム硬さの規格が変わり、従来使用されていたスプリング硬さは廃止され、タイプAデュロメータが使用されています。(将来はIRHD という硬さがメインとなります)

 

Oリングには自封性という機能があります。
初期に与えたつぶし代による接触圧力がP’となります。(最大の値)(図1)
次に密封すべき圧力PがOリングにかかるとこの圧力により図2 のように最大の接触圧力はP+P’となり、密封圧力が導入されたことになります。
したがって、常に最大接触圧力は密封すべき圧力より高くなり密封できる仕組みです。
このことを自封性といいます。Oリングのつぶし代をOリングの太さで割った値がつぶし率といい、%で表現します。

JIS B 2406「Oリング取付溝部の形状・寸法」では、JIS B 2401「O リング」用の溝寸法を決めていますが、このつぶし率はOリングの太さにより異なりますが(太さが小さい方が大きなつぶし率にしている)約 8%から30%となっています。

 

ゴム材料について

現在シール用に使用されているゴム材料は一部を除いて大半は合成ゴムで、石油から合成されたものです。
ゴム状弾性体の総称としてエラストマー(Elastic Polymer)という言葉もあります。このエラストマーは「主原料は高分子物質で、常温でゴム状弾性をもつ固体をいう」と定義されています。
エラストマーは外部からの力に敏感に応答する性質を有するので、シールのような面と面との”すきま”を密封する材料として誠に適切なものです。

ゴムという言葉に代わりエラストマーという言葉が使用されるようになった理由としては、ゴムに似ていながらゴムとは定義することができないような新しいゴム状弾性体が、最近多く出現したことからです。
ここでは、いわゆるゴムについてみますと、多くの配合剤(充填材、老化防止剤、可塑剤、加硫剤など)を原料ポリマーに添加混合し、加硫工程を経て成形品にされたもので、分子構造的には分子内に架橋点(加硫によって分子同士が結合)を持ち、3 次元の網目構造を持ち、材料の流動性を防止しているので、高温において加圧されても流動しない。このことから、いわゆるゴムが伸び、縮むなどの挙動することがこの加硫によることがお分かりでしょう。

同じように合成されたプラスチックにはこのような加硫工程はありません。
プラスチックには熱可塑性と熱硬化性の分類と構造的に非晶性と結晶性に分けられますが、エラストマーのような3 次元の網目構造はありません。従って、プラスチックは通常、剛性が高くゴム状弾性をもちません。
前に述べたようにゴムには大半は合成ゴムと天然ゴムがあり、主として使用されているのは、ほとんどが合成ゴムです。
ゴム材料には、多くの種類があります。

Oリングに使用されるゴム材質について

ここからは、Oリングに使用している材料について説明します。
JIS B 2401 はOリングに関する規格ですが、使用されている人はご存知のようにOリングの材料も規定されています。

下記の表は規格の内容です。

 

種類 記号 用途 硬さ ゴム種類※
1種A 1A 耐鉱物油用 70 NBR
1種B 1B 90 NBR
2種 2 耐ガソリン用 70 NBR
3種 3 耐動植物油用 70 EPDM
4種C 4C 耐熱、耐寒用 70 VMQ
4種D 4D 耐熱、耐油、耐薬品用 70 FKM

※規格にはゴムの種類は規定していないので、この種類は市販で一般に適用されている代表のものを示しています。

 

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