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新シール概論(2)ラビリンスシール(1)

■発行日:2021年9月1日発行 No.03-90

今回は、ラビリンスシールについて紹介します。市販品でこのシールはあまりカタログ化しているものは見かけません。

日本産業規格のJIS B 0116パッキン及びガスケット用語」では次の2点が相当します。

(1)用語:非接触形シール、定義:シール面を構成する二つの面が小さな隙間を介して対向するシール(non-contact seal)

(2)用語:ラビリンスシール、定義:軸封部に狭い通路を設けた非接触シール。ラビリンスパッキンともいう。(labyrinth seal)

 

1)ラビリンスシールの理論

1 ラビリンスシールの基本形式

 

2 低圧、無圧用途に用いる簡易型ラビリンスシールの例

(出典:日本規格協会)密封装置選定のポイントから)

高圧側から低圧側へ向かう粘性流れが、絞り(すきま)と広がり部(膨張室)を順次通過する際に、次々と減圧されます。

 このときの流路の粘性抵抗損失と曲がりの損失の他に、気体の場合は膨張・収縮による密度変化を伴い、熱力学的損失が加算されます。すなわち高速で絞り(すきま)を通過して膨張室に入る時は断熱膨張が行われ、膨張室内では等温変化で速度がほぼ零となって次の絞りに到達します。以後各段でこれを繰り返し出口に至ります。このときの流量が漏れ量になります。しかし、漏れは必ず存在することになります。

 

2)ラビリンスシールの特徴

文献も多くなく、ここでは「シールのごくい」宗 孝著からのものを記載します。

最近ではラビリンスシールの各パーツを設計、標準化して市販している場合もありますが、最終的には機械メーカ自身が設計、製造する必要のあるシールです。

3のように、流路を狭める絞り先(フィン)とその直後の膨張室からなり、何段もすきまを重ねることによって、次第に圧力を下げて漏れを減少させる構造のものです。

3 ラビリンスシールの種類

 

FAX通信3年9月

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