一覧に戻る

新JIS規格について(1)

■発行日:2012年1月1日発行  NO.02-41

新シール概論(41)(新JIS規格について)

1.新JIS B 2401のシリーズの紹介(1)

シール用樹脂の話を続けていましたが、ほぼ終わりました(残りはまた時期を見て説明いたします)。

2011年の11月にJISC(日本工業標準調査会)で、新JISの意見受付公示でJIS B 2401のシリーズが出ていました。(既に意見の受付は完了しています。)
今迄にベースになるISO 3601シリーズで解説しましたが、内容が相当変わっていますので、しばらく詳しく解説いたします。(多分、本年にはこのJISは発行される予定だと思います。)

JIS B 2401のシリーズは次の4点から構成されています。

  1. JIS B 2401-1 Oリング‐第1部: Oリング
  2. JIS B 2401-2 Oリング‐第2部: ハウジングの形状・寸法
  3. JIS B 2401-3 Oリング‐第3部: 外観品質基準
  4. JIS B 2401-4 Oリング‐第4部: バックアップリング

従って、従来発行されていました次のJIS規格が廃止されます。

廃止となるJIS規格

  1. JIS B 2401 Oリング
  2. JIS B 2406 Oリング取付溝部の形状・寸法
  3. JIS B 2407 Oリング用バックアップリング
  4. JIS B 2408 Oリング‐外観品質基準

なお、ISO 3601-5 Fluid power systems- O-rings -Part 5: Suitability of elastomeric materials for industrial applicationsのJIS B 2410「Oリング‐ゴム材料の選定指針」はそのままで継続して、新シリーズには含まれないことになっています。
理由は今後この規格に材料の特性規格を含める可能性もあるためと思われます。

1. JIS B 2401-1 Oリング-第1部:Oリングについて
この規格では、Oリングの種類は次表のようになっています。

表1 Oリングの種類と記号
Oリングの種類 種類を表す記号
運動用Oリング P
固定用Oリング G
真空用Oリング V
ISO一般工業用Oリング F
ISO精密機器用Oリング S

P.G.Vは既にご存知のように従来からありました種類で変更はありません。
次にISO一般工業用Oリングは従来のこのJIS規格にはなかった新シリーズとなる種類です。
ISO3601-1で説明していました米国のAS568シリーズと同じタイプのインチ系をベースにしたものです。
次にISO精密機器用Oリングとは今までのJIS B 2401に記載されていましたシリーズGで新たに名称を変更したミリ系のOリングです。
(続く)

お問い合わせフォーム

 

個人情報保護方針