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その他のシール製品(組合せシール)(2)

■発行日:2017年3月1日発行  NO.03-37

新シール概論(2)その他のシール製品(組合せシール)(2)

 

1. 構造(続き)
ノッチの例を図3に示します。

図3 ノッチ例(AIR1243Bより)
図3 ノッチ例(AIR1243Bより)

 

図3の例は、米国の規格
AIR 1243B Anti blow-by design pratice for cap seals に記載されています。
このノッチで、流体をゴム部まで達するための手段です。ピストン用では、当然左右に複数個を配置しています。図3では一方が2個です。

 

また図4にもノッチの使用例を示します。

図4 ノッチ例
図4 ノッチ例

 

次に樹脂リングの構造例を紹介しますが、示すのは代表的なもので、その他のものも多くあります。

 

1)フラットタイプ(スリッパ―シールとも呼ばれていました)

図5 フラットタイプ
図5 フラットタイプ

 

一番シンプルであり、初期の設計です。
問題点は、Oリングとの組合せでは、Oリングとのバランスが難しい(圧力による移動などにより、不安定)。ある程度のリングの肉厚が必要があります。

 

2)キャップタイプ

図6 キャップタイプ
図6 キャップタイプ

 

図6に示すキャップタイプは、Oリングを中心として、一体性が保持できる形状です。肉厚を薄く取れるなどで、漏れ特性が良い。ただし、肉厚が薄いためにフラットタイプと対比して、摩耗による寿命が短いなどの欠点もあります。

 

3)突起タイプ

図7 突起タイプ
図7 突起タイプ

 

種々の形状がありますが、シール面側に凹凸を設けたタイプです。

(続く)

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