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樹脂材料について7

■発行日:2010年12月1日発行  NO.02-28

新シール概論(28)(樹脂材料について)

 

シール用樹脂材料(続き)(PTFE)

4)用途
特別号で、途中になっていましたが、前の続きを行います。
PTFEの項としては、最後ですが、現在でも多く使用されているシール用生テープです。
この生テープは次のJIS規格で規定されています。

JIS K 6885 「シール用四ふっ化エチレン樹脂未焼成テープ(生テープ)」
タイトルどおり、いままで用途で説明したものは、焼成されたものばかりでしたが、これは、ペースト押出し成形粉にナフサを加えて、テープ状に製造したものです。(当然、ナフサは除去されます)
用途は、継手配管のシール補助材として使用されます。(テーパねじで)
主たる用途は、都市ガス用・水道用で、従って、通常の高圧な流体には、不向きです。
家庭用として、ホームセンターなどでも売られている製品でもあります。

 

特徴は

  1. 自己融着する独特の効能があり、ねじ継手に巻きつけるだけで完全にシール出来る。
  2. 低摩擦性に優れているので、ねじ込み、取り外しが簡単。
  3. 耐化学薬品性に優れているので、どんな流体を使用しても変質しない。
  4. -100℃~260℃という、ずばぬけた耐熱、耐寒性で、蒸気管にも最適です。
  5. どのような材質の継手にも使用できます。

シールの理論は、雄ねじと雌ねじの隙間から流体が漏れるのを、生テープが、このねじの隙間を埋めているので、漏れを防止できることになります。
規格では、規定されていませんが、特に横方向への伸びを多くなっています。
このことは、製造上からの利点でもあります。

生テープが巻かれた写真

(上図は生テープが巻かれた状態を示します。)

 

なお、規格では、寸法は、厚さ0.1mm,幅8,13mm、長さ5,10,15mとなっています。
ただ注意すべき点は、できるだけねじの端部まで巻かず、2山程度残す方が、良いようです。テープがはみ出して、切れたものが、異物となるためです。
今まで見てきましたようにPTFEは、シール用材料としては、無くてはならない材料です。

次回からは他の樹脂を説明していきます。(続く)

 

「DONIT TESNIT」新製品

GMD アラミド繊維+グラファイト+NBR
用途 自動車、工業用高性能ジョイントシート
標準シートサイズ
大きさ
1000×1480, 1500×1480, 1480×2000mm
厚さ 0.5, 0.8, 1.0, 1.5, 2.0, 3.0mm
特徴 耐高熱水性、耐蒸気性、耐油性に優れたガスケット材料で、ラジエータ、ボイラー、フランジ、バルブ、ポンプ、熱交換器、圧縮機、電力プラント、熱システム、化学工業用などに適しています。

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