特別号(サニタリー用関連)(8)
2016.01.01
■発行日:2016年1月1日発行 NO.03-23
新シール概論(1)特別号(サニタリー用関連)(8)
7 シール類に要求される事項(続き)
図7.2ではフェルール・ガスケットの3例が示されているが、左端は、飛び出していると流れを阻害して、一種の液だまりとなっている。中央は、ガスケットが内側にあり、空間ができる典型的な液溜まりです。右端は最適な使用方法です。
図7.3 液溜まりの細菌増殖例
- 2. 温度による影響
しかしながら簡単にいかないのが、問題で使用温度による収縮や膨張が発生するために1.の液溜まりや漏れの原因となります。 - 3. 液の影響
ゴム材料が液の影響も設計上の配慮も必要となります。従って、単純ではありません。
図7.4 温度の影響例
それでは、特にガスケットの例で設計(モデル)を見ていきます。
-1 規格類
残念ながら、国内での規格はありませんが、海外の規格には次のものがあります。
DIN 11864-1: Aseptic flanges for series of hygienic clamp connections
ISO 2852: Stainless steel clamp pipe couplings for the food industry
ISO 2853: Stainless steel threaded coupling for the food industry
DINに基づくデザインを図7.5に示します。
図7.5 DIN 11864デザインのFEM例
(Hygienic design of seals:Trelleborg社の資料から)
図7.5は材料FFKMで温度150℃でのFEM解析です。一番赤い色のところで応力が大きいことを示しています。
DINの特殊の溝にOリングを組み合わせた設計となっています。設計的にはできる限り、液溜まりがなく、突起部も無いようになっています。
配管の内径が10mmから150mmまで規定されています。
(続く)
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